自働車登録手続きは、添付される書類もさほど多くはありませんので、手引き等を確認しながら書類をまとめ上げることは可能であると思います。しかし、初めて手続きを行うという方には難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。それは、当該手続きの過程で必要となる申請窓口が複数あることにより、どの窓口をスタートにどのよな申請をすればよいのかを迷われ、不安に感じる方が多いことにあるのではないかと思われます。

もし、登録手続きに車庫証明書の添付が必要となるのであれば、事前に(軽自動車では事後に)管轄する警察署で車庫証明書の交付を受ける必要があり、車庫証明の申請手続きと証明書の交付で2度ほど管轄警察署の窓口で対応しなければなりません(紙申請の場合に限ります)。
その後、手続きに必要な書類を持参して(ナンバー変更を伴う場合は、該当車両を持込んで)運輸支局又は自動車検査登録事務所(以下、併せて「運輸支局等」という。)で登録手続きを行うことになりますが、登録書類の提出窓口、自動車税の申告窓口及びナンバー発行窓口が分かれており、それぞれの窓口に申請することになります。
さらに、窓口で提出書類の不備を指摘された場合、非常に不安を感じるものではないでしょうか。


ここでは、各種登録申請を行うために必要な事前準備から申請手続き完了までの流れを紹介していきます。

まず最初に、管轄する「運輸支局等」の所在地と受付日時を確認してください。運輸支局等は、土、日、祝祭日及び年末年始が休庁日となり、平日の指定された時間内で申請手続きを行うことになります。
更に、申請時期によっては窓口業務が混雑することが予想されます。運輸支局等ごとに状況は異なるとは思いますが、一般的には月末、特に年度末やカーディーラーの決算期の月末は窓口がかなり混雑する印象を持っています。
各運輸支局等には、当該申請に対する相談窓口が設置されてはおりますが、混雑時は、相談受付がされるまでに順番待ち等で時間を要することが有ります。
なるべく混雑する時期を避けて申請手続きに伺うことがポイントとなります。

また、変更登録や移転登録等の申請では、「その事由が発生してから15日以内」に登録を行うことが義務付けられております。運輸支局等で慌てないためにも、書類の収集から余裕のある準備を心がけ、計画的に登録申請をなされることがポイントとなります。

登録手続き(ナンバーの交付が有る場合はその取付け)完了までの手順

運輸支局等」に伺う前に行うこと

 1.必要書類の用意・作成(指定用紙は運輸局のホームページより取得ができます。印鑑証明等の有効期間は登録申請日以前「3か月以内」に発行されたものが有効となります。)
 2.車庫証明書の申請・証明書の交付(管轄警察署で申請等を行います。車庫証明の有効期間は「証明日から概ね1か月」)

 3.ナンバー変更を要する場合は当該車両を持込む(「運輸支局等」に乗って行く)(ナンバー変更が有る場合、申請用紙の記載事項が異なりますのでご注意下さい。)

運輸支局等」での登録手続きを行う手順窓口受付時間:平日の午前8時45分~11時45分、午後13時~16時)

 4.登録印紙・重量税印紙(該当する場合)を購入しそれぞれの指定用紙に貼付
 5.登録書類を申請窓口に提出
   (申請書は必ず決められた順にホチキス止めして提出します。ただし、自賠責保険証・遺産分割協議書等、確認後返却される提出物はホチキス止めをせずに申請書に挟むようにして提出します。)
 6.新しい自動車検査証(車検証)の交付を受ける(ナンバー変更が有る場合は同時に「自動車登録番号標交付通知書」も交付されます。)
 7.自動車税(環境性能割・種別割)の申告を行う(窓口にあらかじめ記入をした自動車税申告書と交付を受けた車検証を提出して申告します。)
    ーーーーーー ナンバー変更が無い場合はここで申請手続きは完了します ーーーーーーー
 8.ナンバー変更となる車両(持ち込んだ車両)に取り付けられたナンバープレートを外す
   交付された車検証、自動車登録番号標交付通知書(必要事項を記載)と取り外したナンバープレートをナンバープレートの交付窓口に提出(返却)
   新しいナンバープレートの交付に必要な代金を支払い、新たなナンバープレートの交付を受ける
 9.交付されたナンバープレートを該当車両に取付けし、担当官による封印の打刻を受けて車検証を受け取る
   (封印の打刻場所はあらかじめ決められた「封印取付所」で行われます。車両を移動させてナンバーを取付け、車体番号が確認しやすいように準備をして担当官を待つようにしてください。)
    ーーーーーー これですべての申請手続きが完了します ーーーーーーーー
なお、「運輸支局等」によっては手順8のナンバー返却を手順5の申請書提出前に求められることもあります。上記の順番の入替だけで手続きそのものが変わるわけではありませんので、「運輸支局等」の指示に従い落ち着いて手続きをなさって下さい。

注:変更・移転登録が完了したら速やかに任意保険の届け出を行ってください。特に車両を持込んでの登録の際、帰宅時に未加入の状態で該当する自動車を運転することも予想されます。くれぐれも気を付けて運転されるよう心がけて下さい。

希望ナンバーの取得方法

新規に自動車を購入した、管轄変更を伴う移転又は変更登録を行う又は現在のナンバープレートを破損した場合等で新たナンバープレートを取得する場合、あらかじめ希望する4桁の番号を指定することができます。なお、対象車両が登録自動車軽自動車(軽自動車は自家用自動車に限ります。)になっておりますのでご注意ください。
 (下段記載の「抽選対象希望番号」は自家用自動車(レンタカーは除きます。)の限定されていますのでご注意下さい。)

希望番号ができる種類

希望番号の種類には、人気が高いために抽選を要する「抽選対象希望番号」(「自家用自動車」に限る。)とそれ以外の「一般希望番号」があります。
「抽選対象希望番号」は毎週月曜日の抽選の結果を確認してから交付手続きを行いますので、「一般希望番号」申請より所要時間を要する事になります。

抽選の対象となる希望番号

「一般希望番号」申請では4桁以下の1~9999までの数字(ただし、地域名表示、分類番号及びひらがなは指定することができません。)を指定することになりますが、「抽選対象希望番号」では、全国を一律にして抽選対象とされる番号の他、運輸支局ごとに抽選対象とされている番号があり、あらかじめその指定がされております。

 全国で抽選の対象と指定される番号

17888333555777
888111120203333555577778888

申請方法

申し込みには車体番号等の情報が必要になります。お手元に車検証等を用意しておかれると良いでしょう。

登録自動車と軽自動車は、それぞれの窓口に直接、若しくは郵送又FAXで申込を致します。
  登録自動車・・・・・「希望ナンバー予約センター(「運輸支局等」に隣接しています。)
  軽自動車・・・・・・「軽希望ナンバー予約センター」(軽自動車検査協会に隣接しています。)
窓口で申し込みされますと「予約済証(有効期間:通常発行から1ヶ月)が交付されます。ナンバー発行の際に必要となりますので大切に保管ください。

その他に、「一般社団法人自動車標板協議会」(e-ナンバーサービス)にインターネットで申込む方法が有ります。

インターネットでの申し込みの流れ
    1.抽選対象希望番号の申込
    2.申し込み完了メール受信
    3.抽選(毎週月曜日実施)
    4.抽選結果をメールで受信(自動車標板協議会」ホームページでの確認が可能です。)
    5.交付手数料入金
    6.入金確認メール受信
    7.予約済証の交付・登録申請
    8.希望ナンバープレート交付

   ※ 「一般希望番号」の申込では、上記手順の「 1 → 2 → 5 → 6 → 7 → 8 」となります。

上記の申込の流れからもお分かりの通り、「抽選対象希望番号」の申込では毎週月曜日の抽選結果を待って入金等の手続きを行いますので「一般希望番号」の申込よりも日数を要します。

出張封印取付け

ナンバープレートの交付を要する登録申請では、対象車両を運輸支局等に持込み、そこで担当官からの封印取付けを受けなければなりません。運輸支局等の開庁日は平日のみであり、かつ、自動車を持込む必要があり何かと負担が重なります。

行政書士のなかでも、自動車業務に精通する者と認められる者には封印の取付けが認められております(当職も封印委託事業者の登録を得ております。)
このことにより、封印委託事業者は対象車両を運輸支局等に持ち込む必要が無く、交付されたナンバープレートを依頼者の駐車場で該当車両に取付け、封印の打刻を行うことができます。

ただし、ここで注意をしなければならないことが、登録申請をしている間は対象車両を動かすことができません。そもそも、車検証を不携帯で対象車両を運転することは違法となります。

そこで、当職が封印委託を受ける登録申請の依頼を受領した場合は次のことを徹底させていただきます。
  ・登録申請に向かう前の車検証をお預かりする段階で既存のナンバープレートはお預かりさせていただきます。
  ・新しい車検証のお渡しとナンバープレートの取付けは同時に行わせていただきます。
  ・やむなく事前にナンバープレートの取り外しができない場合は、「申請期間中は自動車を動かさない旨」を約した書面をご頂戴します。

まとめ

運輸支局等の開庁日が平日のみであるため、お仕事をされている方などは時間の調整が難しいのではないでしょうか。また、時間の調整だけなく手続きそのものもにも不安を感じる方も多いのではないかと思われます。
自動車業務に精通した当事務所であれば多くの不安を解消させていただきます。